胸キュンもストレートに演じる
また、ゲームセンターで遭遇したときに、表情を柔らかくして自分のことを少しだけ語ったり、ボクシングジムをクビになったと明かすほこ美に、呆れた表情を浮かべたり。
ほこ美が縄跳び500回に挑戦していると男性たちに絡まれるシーンでは、海里がひょいと現れ、敵に鋭い視線を向ける。2人が逃げ隠れた時には、雨に打たれた濡髪をかきあげ、ほこ美にレザージャケットを掛けてあげる優しさを。
その場を離れようとするほこ美の手を掴んで「もうちょっとこのまま」と強引な一面と、ストレートな胸キュンもやってのける。海里がほこ美に餌を蒔いたと話していたが、それは視聴者にも響いたはず。
続く第3話。海里がほこ美にバンデージを巻いてあげるのだが、その時の生き生きとした表情で序盤からストーリーに引き込む。
常に淡々としていて、全てを諦めたような口ぶりの海里。でも心の奥底にはくすぶったものがちゃんと据えられている。
トラウマを抱えた重みを感じる、含みのあるポーカーフェイスがお見事だ。そして放つ言葉とは裏腹に、柔らさと深みのある声が重なり、葛谷海里という人物のことが知りたくなるのだ。