やはり『無能の鷹』は今クールを代表するコメディ!
個人的に強く印象に残ったのが、朱雀部長が「バリバリ」の頃の回想シーン。当時はまだ髪があり、後輩の鳩山や鴫石は新入社員だった。実年齢50歳の井浦新がおどおどしながら仕事に慣れない若手社員を演じ、安藤玉恵が必要以上の高音ボイスで若手を表現する姿は奇妙でありながら、やはり笑えてくる。
朱雀部長が歳を取って変わってしまったという物語の都合上、必要な場面でしれっとお笑い要素を入れてくる『無能の鷹』はやはり今クールを代表するコメディ作品になっている。
老害や優しすぎて損をする人、働く意味など社会における大きなテーマを取り扱いながら、コメディとしてもしっかりと成立している『無能の鷹』。
脇を固める俳優陣の実力もあり、原作のマンガをさらにアップデートした作品に仕上がっている印象で、今後の“後半戦”にも期待が膨らむところだ。
(文・まっつ)
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