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海里に向かってまっすぐ向かってくるほこ美

『あのクズを殴ってやりたいんだ』第6話 ©TBS
『あのクズを殴ってやりたいんだ』第6話 ©TBS

 海里にとって、ほこ美は“おもしれぇ女”なのだと思う。喜怒哀楽がしっかりあって、どんなときでもまっすぐに自分にぶつかってくる。おそらく、いつも海里のまわりにいた女性たちは、海里に対して怒ってくれたり、諭してくれたりすることはなかったのではないだろうか(別れを告げたときは別にしろ)。

 だって、そんなことをしたら、海里に嫌われてしまうから。悪態をついたり、相手を更生させようとするのって、体力がいる。ちゃんと向き合おうとしなければ、できないことだと思う。
 
 また、ボクシングを頑張っているほこ美の姿も、海里にプラスの影響を与えているのだろう。どんなにうまくいかなくても、「もう、逃げたくないんです」と言いながら、スパーリングの練習を続けているほこ美。

 その言葉を聞いて、「もう、逃げたくないか…」とつぶやいたとき、海里のなかには“負けてられねぇな”という想いが込められていたように感じた。

「君は被写体が見えてない。もっと被写体と向き合うんだ。逃げるな」と先輩カメラマンに言われたとき、海里は大きなショックを受けたはずだ。でも、海里には「誰ですか? そんなこと言ったやつ!」と自分以上に悔しがってくれるほこ美がそばにいてくれる。

 どんなにしんどいことがあったとしても、そんな相手がいてくれたら、乗り越えていけるのではないだろうか。

「自分の人生を、生きようと思っています。もう逃げません」

 先輩ボクサー・大地(大東駿介)のお墓の前で、そう宣言した海里。こう思えるようになるまで、海里にはさまざまな葛藤があったはずだ。故意ではないにしろ、試合中の事故により大地の命を奪ってしまった。

 周囲には「人殺し」と罵られ、大地の家族の苦しみもこれでもかというほどに伝わってきた。自分が幸せになってはいけないと思ってしまうのも、無理はないだろう。だから、海里は前のように心からの笑顔を浮かべられなくなってしまったのかもしれない。

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