予想外の真犯人
焦点となるのは、持病の薬と毒をいつすり替えたかだ。事件当日、酔っぱらった老人が誤って旅館の配膳室に入り込んでいたことが明らかになる。女将によると、その老人はおそらくカツラで、手は30代のように若かった、と告げられる。変装で老人になりすましたこの人物こそが、副総理に毒を盛った張本人だった。
さらに、揮一の遺書の下書きが見つかる。そこには「全部高見刑事のせいだ」と記されており、公安部所属の高見大地(高杉亘)が捜査線上に浮上する。飛鷹は平常通り、犯行に使われた証拠の捏造を試みるが、ここでふと思いとどまる。
飛鷹は、ある違和感に気づき、高見と真犯人と思われる人物の指紋をすり替えることにした。しかし、オクラのメンバーが捜索中に見つけた証拠には、なぜか高見の指紋が付着していたのだ。
証拠のすり替えを行ったのは誰なのか? その犯人は、加勢だ。加勢はかつて、飛鷹と同じく強行犯係にいたが、不自然なタイミングで公安へ移動になる。それまでの加勢は警察内部にきな臭さを感じており、飛鷹と同じように“正義”を持っていた。
ところが、妻の明日香(芳野友美)が死亡したひき逃げ事件の捜査が突如打ち切られ、未解決事件になったことで歯車が狂い始める。