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物語を引き立てる神木隆之介の相棒力

『海に眠るダイヤモンド』第1話 ©TBSスパークル/TBS
『海に眠るダイヤモンド』第1話 ©TBSスパークル/TBS

 そして、このドラマの中心にいるのが、神木隆之介。軍艦島パートは、誠実な「荒木鉄平」、現代パートは鬱屈したホスト・玲央という、両極端の性格を演じているが、二役だということを忘れてみてしまうほど自然だ。

 神木は、隣に誰が来てもしっくりくる不思議な佇まいがある。親友の賢将といるシーンでは、神木自身の持つ純朴さとともに、賢将を演じる清水尋也の神秘性が際立つし、兄の進平といるシーンでは、神木自身の愛され度とともに、進平を演じる斎藤工の色気が際立つ。

 そのほか、池田エライザのカリスマ性、土屋太鳳の美しい野心、杉咲花のけがれなさ…。すべて、神木自身のいいところを出しながら、相手役の魅力もちゃんと引き出す。

 同世代だけではなく、50以上も年の離れた宮本信子さえも、彼が横に座れば、可憐な魅力が前に出て名コンビ化するのである。神木がステージの真ん中に立ちつつ、同時にスポットライトとして機能もしているようなイメージ。きっと彼が出演する作品が当たる確率が多いのは、この周りを輝かせる「相棒力」もあるのだろう。

 以前、菅田将暉がパーソナリティーを務める「菅田将暉のオールナイトニッポン」で仲野太賀と神木隆之介がゲストに登場した際、菅田が神木について「興行収入ハンター」と紹介。

 神木がかかわった映画の多くが素晴らしい興行成績を上げていることに触れた。あまりのすごさに仲野が「こいつ、キモくね!?」と愛あるツッコミをしていたが、いやもう、まさに「すごい」の上をいく表現として「キモい」を使いたくなるのも頷けるのである。

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