宏樹(田中圭)が”托卵”に気付いた!
真琴の狂気は、ついに宏樹にまで及ぶ。
「ずっと宏樹さんのことが好きでした」
「美羽さんは宏樹さんを裏切ってますよ 不倫しています」
真琴は宏樹のことを度々“推し”と表現していたが、不倫を暴露する口ぶりに“宏樹を自分のものにしたい”という邪な感情やニュアンスは感じられない。むしろ、好きな人を地獄から解放してあげなければ、と。善意や使命感のようなものが窺える。
真琴の元夫は育児に非協力的で、しかも不倫をしていた。だから、不倫という行為そのものが許せないし、自分の元夫と違って優しく、今が一番幸せだと言ってくれる宏樹を軽んじた美羽に怒りを覚えたのだろう。
でも、その行き過ぎた正義感は、ひとつの家庭を狂わせ、壊していく。もちろん不倫は倫理的に疑わしい行為ではあるが、あくまで美羽家族の問題であって、正直部外者である真琴が口をはさむことではない。どうしても言いたいのなら、せめて美羽の方にだろう。
さらに真琴は、最後に大きな爆弾を落とす。
「栞ちゃん」としか口にしてはいないものの、それでも宏樹には十分すぎるくらい伝わってしまった。真琴の告白をきっかけにDNA鑑定を行った宏樹は、その結果に鑑定書をぐしゃりと握りしめる。宏樹の心中を思うと、胸が痛くてたまらない。