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異なるテーマをひとつの回に凝縮した神回

『無能の鷹』第6話 ©テレビ朝日
『無能の鷹』第6話 ©テレビ朝日

 鷹野を見ていると、いつでも喋りだすことに躊躇がないことに気がつく。普通、無能であったらあたふたしてしまったり、喋っても要領を得ていなかったりするものだが、常に堂々としている鷹野にそういったことは無縁だ。

 リモート会議で急に相手と向き合っても、就活生から質問が来ても、決して慌てることなく、しっかりと言葉を紡いでいく。そこに菜々緒の凛とした表情と振る舞いが加わると、確かに当事者だったら丸め込まれてしまうかもしれない。そんな鷹野だから見ていても面白いわけだが、ビジネスマンとして学びたい側面もある。

 6話に登場した「リモートワーク」、「サンキューポイント」、「就活生の会社訪問」など、原作ではそれぞれ別の回だが、ドラマではひとつの回として帰結。鶸田にノリツッコミをしたり、「サンキューポイントの不正取引はやめろ」と声を荒げる鳩山(井浦新)のコメディリリーフ的な活躍もあり、異なるテーマがコメディとして自然に結びついているようにも感じた。

 同期に対して素直にありがとうと言えない烏森(永田崇人)がサンキューポイントで感謝を示し主題歌が流れるという、鮮やかなラストも含め、第6話は個人的にベスト回に推したい。

(文・まっつ)

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【了】

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