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すべてを完璧にこなせなくてもいい

『マイダイアリー』第4話 ©ABCテレビ
『マイダイアリー』第4話 ©ABCテレビ

 本作では全体を通して、登場人物に完璧であることを求めたり、無理強いをしない。前話でまひる(吉川愛)は、過去のトラウマ舞台となった駅の近くで開催される推しのイベントに結局行けなかったし、本話で優希の生徒である遥斗(相澤壮太)は、好意を抱く女の子のために缶バッチをもらいに遊園地に行けなかった。

 愛莉もバイト先の先輩の協力のもと、ライオンの着ぐるみで姿をかくして優希に似顔絵を渡したし、自分のあいまいな気持ちに答えを出すことを留保し、そのまま受け入れた。

 すべてを完璧にこなせなくてもいいと、本作は肯定してくれる。自分が過度に苦しまない範囲で一歩踏み出すことで、他者の優しさに支えられ、得られる幸せがあることを教えてくれているようだ。

(文・西田梨紗)

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【了】

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