結果は亮子(趣里)の完全敗北…。
繰り返しになるが、エマはお金が欲しかったわけではない。お金では手に入れられないもの。それは生前の元気だった父を取り戻すこと。絶望して生気を失ったのではなく、死の直前まで自分のポリシーを守って生き続けていたということが分かっただけでも、エマにとっては大きな救いとなっただろう。
結果として、親子対決は、父・粒来の勝利。依頼主であるエマは亮子に感謝していたものの、当初の依頼は果たせず、またエマがこの結果を喜んで受け入れたのは、粒来側が提出した動画によるところが大きい。これは、亮子の完全敗北と言って良いだろう。
エマの前では平静を装っていた亮子だが、事務所に戻ると子どものように泣きじゃくる。その姿は、お父さんに負けて悔しい、勝ちたかった、というシンプルな思いなのだろうか。
その様子に、杉浦が「子どもか」とツッコミを入れるが、その言葉の通り、彼女はまだどこか子どものままなのかもしれない。それはきっと父親が要因で間違いない。
今回の結末が、亮子にどのような影響を与えるのか。まさか、古田新太の出番がここで終わり、というはずがないだろう。次はどんな形で亮子と対峙することになるのか、気になるところである。
(文・ふくだりょうこ)
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