1話から見直したい…!
人間となった小夢の扱いに対し、全決の面々は悩んだ。それは、神の集団である全決に”人間である”雨野小夢を迎え入れるということだ。
ここで1話を思い返すと、登場人物それぞれの表情が、複雑な意味を帯びてくる。物心がついたころには神である記憶を取り戻しているわけだから、出会った時点で、お互いが誰なのかすぐに分かる、のが当たり前だったはずだ。
芹田にとって、小夢に自分が誰だか分かってもらえない、という状況は、きっと初めての体験のはず…。実は神で、何度も出会って結婚して、そんな永遠のパートナーが突然奪われるという展開に不謹慎ながらもときめいてしまった。
そう考えるとこれまでの、全決メンバーのいろんな行動に説明がつく。これはもう一度、1話から見直さないといけないやつでは!?
こうなってくると、神隠しが単に命を奪うことに対してだけでなく、残された側の心に対しても重い仕打ちであると分かる。髪を減らし、世の中の均衡を崩すだけではなく、紡いできた縁を突然奪うということは、あまりにも非道なことに思える。