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新世代の壁として立ちはだかる新院長

カミシン役の染谷将太【Getty Images】
染谷将太Getty Images

 大門未知子のルーツに迫る今回の映画では、未熟だったころの未知子が出会った岸部一徳演じる神原晶もまた、本作において重要な立ち位置を務める。未知子にとって医療の師とも言うべき人物であり、現在は“神原名医紹介所”の所長として彼女の窓口役を担っている。

 映画では彼がまだ現役医師であり、未知子の師匠として医療現場で腕を振るっていた“キューバ時代”の姿が描かれている。ネタバレになるので詳細は控えるが、この時代に、神原が出くわしたある出来事が映画の大きなカギとなっている。

 上記の逸話に深く関係する人物であり、劇場版のメインゲスト兼最強の敵と言える形で登場するのが染谷将太演じる東帝大学病院の新院長の神津比呂人である。「オペが遅いドクターはコスパが悪い」「50歳以上の外科医は老害」などと言い切ってしまう男で、天才的な外科医であり、かつ冷徹な経営者でもある。

 神津は神原晶に対して、一種の恨みに近い感情を持っていて、未知子を経由して神原と出会った時にはどす黒い感情を高ぶらせている。

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