週刊誌を辞めた工藤(桜井ユキ)が味方に?
平穏に見える3人の暮らしだが、外側では祥吾が小森家を訪ねてきたり、工藤が書いた愁人に関する記事が天音(尾崎匠海)の手によって公開されてしまったりと穏やかではない。
だが、ここで味方になってくれそうなのが工藤だ。工藤は、柚留木(岡山天音)からすべての事情を聞き、佐渡まで洸人たちに会いに来た。かつて吃音だったことを理由にいじめられていた兄のような人たちに寄り添える記者になりたい、と話す工藤。
兄のことを語るときに「弱い立場」という表現を使うことを少しためらっているように感じた。障害の有無による差異を、強弱でわけることに違和感があるのだろう。
「私は真実を伝えたい」と言っていた工藤にはやや傲慢さを感じたが、彼女のバックボーンを聞くと、また受け取り方も変わってくる。報道がもつ危うさも知っている彼女が状況を知ってくれていることは、心強い。
洸人が「雨、降るのかな?」と見上げた空は、どんどん雲が増え、辺りを暗くしていく。不穏の元凶である祥吾は、家族がいないという共通点から関係を縮めた愛生(尾野真千子)に裏切られていたと知って怒り心頭だ。お願いだからこのまま何事もなく…と思いたいところだが、さすがにそれは無理なのだろう。
(文・あまのさき)
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