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小林虎之介“岳人”にニヤニヤが止まらない…窪田正孝に負けない”主人公力”とは? NHKドラマ『宙わたる教室』考察レビュー

text by 望月悠木

現在放送中のNHKドラマ『宙わたる教室』。窪田正孝演じる東新宿高校定時制に務める理科教師・藤竹叶と生徒たちとの交流を描いた学園ドラマだ。個性的な生徒が多く登場する本作において、一際光を放っている柳田岳人役の小林虎之介の演技について語りたい。(文・望月悠木)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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【著者プロフィール:望月悠木】

フリーライター。主に政治経済、社会問題、サブカルチャーに関する記事の執筆を手がけています。今知るべき情報を多くの人に届けるため、日々活動を続けています。(旧Twitter):@mochizukiyuuki

板につく不器用な不良生徒役

『宙わたる教室』 第6話 ©NHK
『宙わたる教室』 第6話 ©NHK

『宙わたる教室』の主人公は、教師の藤竹(窪田正孝)であり、藤竹の過去や、生徒との交流を軸としているが、生徒である柳田岳人(小林虎之介)がストーリーの起点となり、主人公と錯覚する瞬間も珍しくない。岳人中心でシーンが展開されると、知らず知らずのうちに筆者の中で期待感が高まっていくのを感じるのだ。

 例えば、第2話では全日制の生徒からペンケースを盗んだ疑いをかけられる定時制の2年生・池本マリ(山﨑七海)を庇ったために越川アンジェラ(ガウ)が退学の危機に陥る。この時、岳人はアンジェラを助けるために、単身、昼間の学校に乗り込む。

 中庭で全校生徒に聞こえるように「もしこん中にいるんだったらさっさと白状しろ」「こんなくだらねぇことのせいでな、こっちは退学になりそうなやつがいるんだよ」と吠えながら犯人探しをする姿は余りに熱い。

 この令和の時代に不器用ながら仲間のために“特攻”する不良生徒の姿が見られたことに、妙な安心感と高揚感を覚えた。

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