海里(玉森裕太)とほこ美(奈緒)のすれ違い…。
大葉と一緒にいるほこ美を街で見かけたあと、海里は「あんな笑顔見ちゃうと…」と同居人の悟(倉悠貴)の前で漏らしていた。悟も、「海里さんがそんなに本気になるなんて」と驚いていたが、わたしたちが思っている以上に、海里はほこ美の沼にハマってしまっているのだろう。
だからこそ、ほこ美の幸せを願って「今は、仕事に集中したいと思っている」なんて嘘をついてしまったのだと思う。過去に事故を起こした経験があり、そばにいてあげることもできない自分よりは、大葉の方がほこ美を幸せにすることができる。そんなふうに思ったのかもしれない。
「やり直そうとか、あるかなって…。でも、海里さんは、もう前に進んでいた」
ほこ美は、海里に言われた言葉をまっすぐに信じて、自分も前に進まなきゃと思うようになってしまった。お互いがお互いのことを考えているがゆえのすれ違いだからこそ、胸が苦しい。ほこ美のプロテストの日に間に合わなかったのも、飛行機の都合なのに。ただ、約束をすっぽかしたわけじゃないのに。海里が勘違いされたままなのがすごくもどかしい。
でも、ほこ美を解放させてあげるためにはそうするしかない…と思っているのだろう。ほこ美を拒絶するような言葉を吐露しながらも、心の奥にある“好き”が伝わってくる玉森裕太の繊細な演技に、心が締め付けられた。