ホーム » 投稿 » ドラマ » 溝端淳平の”白鳥構文”がこんなに沁みるとは…小泉進次郎とは別のもう1人のモデルとは? ドラマ『民王R』第6話考察レビュー » Page 2

SNS時代「ちょっと落ち着こう」というメッセージ

『民王R』第6話©テレビ朝日
『民王R』第6話©テレビ朝日

 さて、今回のもう1人の主役が、2世議員の白鳥翼(溝端淳平)である。次期総理大臣候補に挙げられていたにもかかわらず、6股交際が週刊誌にスッパ抜かれてしまい、政界追放の危機に立たされてしまう。

「客寄せパンダだったのに、客を寄せられないパンダなんて、ただの豚です…」

 落ち込んだ時のほうが、言葉のチョイスが絶妙にうまくなる白鳥。

 落ち込む白鳥に、泰山と入れ替わった堀田は、昔炎上した自分を重ね、親身に接する。時間が経ってからの謝罪は、言い訳ばかりが増えてしまう。そして普段の行いを直そうとすると、偽善アピールと言われる。

 すべてが裏目。許してもらえる方法が分からなくなってくる、と。だから早めに記者会見をしたほうがいい、と、背中を押すのだ。
 
 何をしても叩かれるつらさ。総理大臣に入れ替わった堀田の「ちょっと落ち着こう。書き込む前に『これって必要ある?』と、一回、落ち着こう」という言葉は、一度過ちを起こしたら地獄に落ちるまで許されないSNS時代に響く。

 本当にやり直すのが難しくなった現代。それができる白鳥は幸せ者なのかもしれない。

「一から出直すということは、最初からやり直すという事ですから」

 同じ意味を繰り返すだけの白鳥構文が、こんなに沁みるとは。

1 2 3 4
error: Content is protected !!