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松下洸平、井之脇海、 木戸大聖…三者三様の男性陣が織りなす圧倒的な魅力とは? 『9ボーダー』第5話考察&感想レビュー

text by 菜本かな

川口春奈がTBS金ドラ初主演。木南晴夏&畑芽育と3姉妹役を演じるドラマ『9ボーダー』。19歳、29歳、39歳…各年代のラストイヤーで、3姉妹がモヤり、焦りながら、自分の生きる道を模索するヒューマンラブストーリー。今回は第5話のレビューをお届けする。(文・菜本かな)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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【著者プロフィール:菜本かな】

メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動を行っていた。エンタメとファッションが大好き。

記憶が戻ってもコウタロウは七苗を愛することができるのか

『9ボーダー』第5話より ©TBS
9ボーダー第5話より ©TBS

コウタロウ(松下洸平)が住んでいるマンションが水漏れの被害に遭い、修理をする間、コウタロウが大庭家で暮らすことに! “恋愛ドラマあるある”のなかば強引なシチュエーションだが、こんなものはいくつあってもいい。七苗(川口春奈)にとっては、コウタロウと一気に距離を縮めるチャンスでもある。

「好きな人が好きって言ってくれる。これって、奇跡だと思わない?」

七苗の言葉に、大きくうなずいた人も多いのではないだろうか。およそ80億人と言われている世界人口のなかで、一生のうちに接点を持てる人数は平均3万人と言われている。これは、たったの全人口の0.0004%だ。

そんな確率のなかから、人を好きになること。そして、好きになった相手が自分のを好きになってくれるのなんて、本当に奇跡に近いことだ。この世界では、そんな奇跡がいくつも起こっていると思うと、なんだかうれしくなる。

今のコウタロウは、ホワホワしている。人を傷つけることなんて、絶対にしなさそうだ。でも、過去のコウタロウはどうだったのだろう。もしも、記憶が戻り、コウタロウがコウタロウじゃなくなったとしても、七苗は彼を愛することができるのだろうか。

2人が夕日に照らされながらしたキスは、なんだか哀愁が漂っているように感じた。付き合いたてのはずなのに、永遠を求めていないような。いつか、この幸せな時間が終わってしまうことを悟っているような。そんな切ないキスだった。

いつか、この関係に終わりが来てしまったとしても、七苗は今の選択を後悔することはない。コウタロウからもらった幸せを、大事に大事に噛み締めながら生きていくのだろう。そんな覚悟が伝わってくるから、2人が笑い合っている姿を見ると、ちょっぴり切なくなるのかもしれない。

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