溢れ出るピュアさ…陽ちゃんはズルい、ズルすぎる!
第5話も、“陽ちゃん”こと陽太(木戸大聖)がズルすぎた。陽太は、10個下の八海(畑芽育)のことを、まったく意識していない。だから、無意識でキュンとさせるような言動をやってのける。
「うちの店、奥に休憩用の部屋あんだろ。今度、家出したくなったら、そこにいろ。あんま、夜フラフラすんな。心配すんだろ」
好きな人からこんなことを言われたら、泣いてしまうくらいにうれしいはず。でも、八海が素直に喜べないのは、陽ちゃんが“女の子”として自分を心配しているわけではないことを分かっているから。
“妹”に何かあったら困る。そんな兄心で、言ってきているだけなのだ。「子ども扱いしないでよ」と拗ねても、「子どもだろ?」と返されてしまう。陽ちゃんはズルい、ズルすぎる。
ただ、年下の女の子の心を弄んでいるようには見えないのは、演じている木戸大聖が、溢れ出るピュアさを持っているからだと思う。あの屈託のない笑顔を見ていると、「本当に、八海の気持ちにはまったく気づいていないんだろうな」と純粋に信じることができるのだ。