傷ついてもいい、と思えるくらい好きな人
「せっかく、理由探してたのに。あなたを受け入れない理由。なんで超えてくるの?」
元夫の前ではなかなか素直になれなくて、強気な自分ばかりを見せてきた六月。不倫をされた挙句に離婚を言い渡されたときだって、すがりついて泣くようなか弱い女を演じることはできなかった。
最後まで、“あなたなんていなくても生きていけるのよ”と言わんばかりの笑顔を見せることしかできなかった六月が、朔の前では素直な自分でいることができている。それはきっと、朔がどこまでもまっすぐな人だから。
「いいんですか? そんなこと言われたら、もっと好きになりますよ」
そう言ったときの朔の顔があまりにもピュアで尊くて。もう、最悪この人になら騙されてもいい。どこまでも信じて、とことん好きになってしまえばいい。傷つくことを恐れていた六月が、傷ついてもいいから……と思うくらいに好きな人と出会うことができた。
恋をするって、楽しいことばかりじゃない。でも、どうしようもなく幸福な気分にさせてくれるのも、また恋なのかもしれない。
(文・菜本かな)
【関連記事】
【写真】松下洸平、井之脇海の柔らかな笑顔に癒される…劇中カットはこちら。ドラマ『9ボーダー』劇中カット一覧
好きにならざるを得ない…齋藤潤と木戸大聖のやりとりに魅了されたワケ。ドラマ『9ボーダー』第6話考察&感想レビュー
松下洸平、井之脇海、 木戸大聖…三者三様の男性陣が織りなす圧倒的な魅力とは? 『9ボーダー』第5話考察&感想レビュー