岩田剛典“緋山”再登場で何が変わる? 謎を解くカギは登場人物の名前にあり? 日曜劇場『アンチヒーロー』第5話考察レビュー
text by 寺島武志
長谷川博己主演の日曜劇場『アンチヒーロー』(TBS系)が放送中。本作は、長谷川演じるダークな弁護士が殺人犯を無罪にするという“逆転パラドックスエンターテインメント”。今回は、これまでの事件が線でつながった第5話のあらすじと本作の見どころを紹介する。(文・寺島武志)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
明墨と実父の間で揺れる紫ノ宮の心…驚愕の展開が待ち受ける
第4話では、主人公の“アンチな弁護士”明墨正樹(長谷川博己)がまだ検事だった12年前、千葉で起きた一家殺害事件を担当していたこと。さらに、その犯人とされ、死刑判決を受けた上で、拘置所に休館されている志水裕策(緒形直人)に会いに行っていることが明かされた。
それを知った紫ノ宮(堀田真由)は、実父が当時、志水を逮捕した千葉県警の刑事部長の倉田(藤木直人)であり、この事件を機に人格が一変し、その結果、離婚し、紫ノ宮は父の元を離れる。その後、司法試験に合格し、明墨から誘われ、彼のもとにいれば父のことが分かるのではと思い入所したと赤峰(北村匠海)に打ち明ける。
2人は、倉田が12年前の事件を担当していた時、何かを隠蔽したのではないかと考える。明墨は来栖(渡邊圭祐)が千葉県で起こした連続女性暴行事件をきっかけとして、12年前の事件の不正を暴き、志水の冤罪を証明しようとしている様子が伺える。
紫ノ宮は、明墨が自身の野望を達成するために、倉田との父娘関係さえも利用しようとしているのではという疑念を抱く。そんな中、紫ノ宮のスマホに、倉田から「会って話がしたい」とのメールが届く。
自分の雇い主で、弁護士として尊敬する存在である明墨と、実父の倉田との狭間で、紫ノ宮の心は揺れ動く。