「私が必ずあなたを無罪にしますから」
これまでとは違う感情的な明墨
「私が必ずあなたを無罪にしますから」。このドラマで何度も出てくる明墨のセリフだが、この時だけは、それまでの不気味な語り口ではなく、目を真っ直ぐ見据え、懇願するかのように感情的に叫ぶのだった。
紗耶に対しても、「これまでのことは全て、自分のせいだった」と詫びる明墨。志水さえ首を縦に振れば、明墨の弁護士人生を賭けた闘いが始まることになる。
一方、事務所では紫ノ宮が「糸井一家殺害事件」というファイルを見付け、その中に「明墨君へ」と書かれた手紙を見付けるが、中身を確認する前にパラリーガルの青山憲治(林泰文)に声を掛けられ、思わず落としてしまう。青山が紫ノ宮の怪しい動きを監視していたかのようだ。
場面が変わり、殺人事件の被告から無罪を勝ち取った後、明墨の右腕として情報収集の役目を与えられた緋山啓太(岩田剛典)が「弁護士が見つかりました」と明墨に電話で報告する。しかし、そんな緋山に近付く人物がいた。それは赤峰だった。
しかも赤峰は、緋山が廃棄物処分場に捨てた、血の付いたジャンパーを持っていた。赤峰が処分場から回収し、緋山への脅しの材料として利用したのだ。ジャンパーを手に赤峰は「江越って誰なんですか?全て話してください」と詰問する。まるで、明墨がやりそうな方法で、緋山を追い込んでいく。
次回の予告では、検事時代、恫喝まがいに志水を取り調べる若き日の明墨、「私が社長を殺しました」と告白する緋山、何者かを尾行する青山、さらに紗耶の前で涙を流す明墨の姿も映し出されている。
さらに、伊達原の「あなたと私は似た者同士だからねぇ」という呟きが、不気味さを際立たせている。瀬古が力を失ったことで、やはり“ラスボス”は伊達原なのだろうかと思わせる映像となっている。