志水を死刑判決に追い込む理由とは
「糸井一家殺害事件」は、“犯人”の志水が、同僚だった糸井ととある横領事件で共謀した後、仲間割れを起こしたことを理由に、志水が糸井宅に招かれた際に一家を毒物(タリウム)で皆殺しした、とされている。
物証は既に消され、あるのは状況証拠と裏付けのない証言、そして警察・検察によるストーリーに沿ったと思われる強要された自白のみ。
志水が無実であるならば、誰が糸井一家を殺害したのか。志水を逮捕し、取り調べを担当した千葉県警の元刑事課長で紫ノ宮の父でもある倉田(藤木直人)らは、なぜ他の可能性を疑わなかったのか。しかも、証拠を隠蔽してまで志水を死刑判決に追いやった理由とは何か。
そして、“犯人”とされてしまった志水が収監中に生きることへの意志を失い、死刑を受け入れる心境に変化したのは一体なぜなのか。全ては、背後にある強大な権力によって志水を消そうとする力が働いたのではないかという疑念が沸き立つ。