「似てる?」と記された付箋の意味
明墨は、弾劾裁判に掛けられている元判事の瀬古(神野三鈴)の前に現れる。瀬古は、生前の桃瀬から志水の無罪を伝えられており、罪滅ぼしの念から児童養護施設に寄付やボランティアをしていた。
瀬古は「あなたも伊達原に潰される」と脅す。しかし明墨は「失うものなどない」と堪える様子も見せない。
後日、週刊誌が突然、明墨の過去を一斉に報じ始めた。瀬古の言葉の通り、伊達原側が手を回したことは明らかだ。明墨が動けなくなる代わりに赤峰と紫ノ宮が、その穴を埋めるべく奔走する。
赤峰が志水から預かった被疑者ノートを、紫ノ宮が読み始めると、そこには壮絶過ぎる取り調べの様子が記されていた。52日間にわたり、ロクに飲食物も与えられずに自白を強要され、娘・紗耶との接触も断たれる。その間に紗耶が児童養護施設に入ったことを明墨から知らされ、志水は絶望したのだ。
しかし、紫ノ宮はノートの記述から、使われた毒物に関し、警察と検察の取り調べ内容に齟齬があることに気付く。犠牲者に、犯行に使われたとされるタリウムでは生じない症状があったことが分かったのだ。明墨は伊達原が科捜研と組み、証拠を捏造したのだと考える。
そこで明墨は、「似てる?」と記された付箋の存在を思い出し、タリウムに似た毒物が使われたという仮説を立てる。