崩落事故の背景には国家レベルの思惑が絡んでいる可能性も
さらに、一企業を超えた巨大権力の陰謀によって潰された可能性もある。龍神大橋は東京都をあげての一大プロジェクトだ。
その指揮を執る榛名都知事の失脚を狙う人間が事故を仕掛け、狩山らが巻き込まれたという筋読みだ。また、磯田(小日向文世)が、経営再建のために帝和建設に送り込まれた元キャリア官僚という事実が、龍神大橋建設計画と崩落事故の背景には国家レベルの思惑が絡んでいると想像させる。
その疑念は、磯田と榛名都知事との祝宴が行われたとしても完全に消えたわけではない。
また、徐々に狩山夫婦の過去も紐解かれていく。看護師長の玲子に心を開いている入院患者の少女・奏美(澤井梨丘)が「結婚相手は何歳?どこで知り合ったの?最近デートした?」と、玲子を質問攻めにし、玲子は馴れ初めから、かつて夫婦が交わしていた“ある約束”、そして愛し合っていた頃の様子も明かされ、なぜすれ違ってしまうことになったのかも描かれている。