視聴率下落も面白さは健在…木村拓哉×天海祐希コンビ、無二の魅力とは？『believe 君にかける橋』第3話考察レビュー

狩山は再び裏切られてしまうのか？

由真の通報によって、いよいよ落ち詰められた狩山は、パトカーに包囲された由真の古着屋から逃げ出す。そして逃げ切ったと思った瞬間、後を追ってきた黒木に発見される。このピンチをも何とか切り抜けた狩山は、ある廃工場で、ついに玲子と落ち合う。

人気のない場所でタクシー降りた玲子は、訝しがる運転手に「デートなの。腐れ縁のヘタレな男と」と言い残す。玲子との再会を果たした狩山の「なんか食べるもの持ってきてくれた？」という言葉に対し、玲子は「甘ったれるな！逃走犯に施しはしない！」を返す。

一見、冷たい対応にも思えるが、見方を変えれば“夫婦漫才”のような遣り取りにも見え、夫婦の間にしか理解できない、目に見えない信頼のような感情があることが見て取れるシーンで、第3話は幕となる。

第4話予告では、決死の覚悟で脱獄した狩山に、出頭を勧める玲子の様子とともに、“トカゲのしっぽ切り”とばかりに、狩山を突き放す磯田社長の発言シーンが映し出されている。

そして最大の注目点は、設計図が入ったSSDのパスワードを南雲が打ち込んでいるシーンだ。このSSDのデータが崩落事故の原因の真相を握っているとあって、この行動が狩山の無実を照明するためのものなのか、それとも、再び狩山は裏切られてしまうのか…。次回放送の最大の見せ場となるだろう。

（文・寺島武志）

1 2 3 4