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黒木の不審な言動の意味は

木村拓哉
木村拓哉【Getty Images】

 黒木はすぐに国立署に移送することはせず、黒木と共に狩山を追っていた梶田千佳(片山友希)の反対を押し切り、沼津で1泊する。

 同じ頃、帝和建設社長の磯田典孝(小日向文世)の依頼で、狩山の居場所を探っていた弁護士・秋澤良人(斎藤工)は、狩山の妻・玲子(天海祐希)のもとを訪れる。夫から手紙が届いたことを隠していた玲子だが、手練手管を弄する秋澤に、終いには、警察にも知らせていない狩山からの手紙を渡してしまう。

 半田は黒木を追い、自分が狩山を匿ったと告白するが、その思いも虚しく、狩山は黒木に連行される。その車中、黒木は若松の弟であることを明かす。そして、「長い旅になりそうですね」と不気味に予言する。

 ここで1つの疑問が沸く。なぜ黒木はすぐに東京へと移送しなかったのか。高速道路を使えばせいぜい1時間強の距離だ。わざわざホテルに投宿した意味はどこにあったのか。

 そもそも黒木は狩山を容疑者として捕えること以上に、狩山陸がどんな人間なのかに関心があったのではないのか。そうでなければ、既に判決が出ている裁判記録を調べ続けることなどしないだろう。さらに言えば、2人きりで話し合うタイミングを見計らっていたのだろう。

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