黒木と狩山による共同戦線
一方で磯田は、秋澤の勧めで、証拠のSSDを完全に廃棄する。秋澤はその事実を南雲大樹(一ノ瀬颯)に告げると、南雲は突然、病室で暴れ出す。
移送の最中も狩山を挑発し続ける黒木。途中、梶田と運転を交代する隙を突いて、狩山は突然、走って逃げ出し、黒木は狩山に拳銃を発砲。梶田はわざと狩山を逃がせたと気付くが、黒木はトボけながらも否定はしない。
この逃走劇は、狩山が黒木に持ち掛け、崩落事故の真実を明らかにするという利害が一致したことで画策されたものだったのだ。狩山に対し「あんた、底抜けのバカだな」と言いつつも、黒木は刑事としては失格としか言い様のない行動に出たのだ。
磯田は玲子を訪ねる。当初は互いに謝罪し合うが、玲子は磯田に、事故の真相を明らかにするよう懇願する。しかし磯田は「事故は終わった」とその願いを一蹴する。
再び逃亡者となった狩山は磯田に公衆電話から連絡を入れる。未だに磯田の言葉を信じる狩山に「警察に見つからずに来られますか?」と問う磯田。それに対し狩山は「できます」と断言するのだった。
次回予告では、ガンを患いながらも夫の無実を信じ、証拠を手に入れようと奔走する玲子、「お前は危なすぎるんだ!」と、電話で狩山をたしなめる黒木、さらには、龍神大橋工事の1次下請業者・坂東組社長の坂東五郎(北大路欣也)に狩山が迫るシーンも収められ、東京都知事の榛名文江(賀来千香子)も事故のカギを握っているような様子も感じさせる。