山田涼介の学園モノにハズレなし…平成生まれ世代を歓喜させたサプライズとは?『ビリオン×スクール』第1話考察レビュー
山田涼介主演のドラマ『ビリオン×スクール』が7月5日(金)より放送開始した。本作は、日本一の財閥系企業のトップである億万長者が、身分を隠して高校教師となり、生徒と様々な問題を通して成長する痛快・学園エンターテインメント。今回は、第1話のレビューをお届け。(文・苫とり子)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:苫とり子】
1995年、岡山県生まれ。東京在住。演劇経験を活かし、エンタメライターとしてReal Sound、WEBザテレビジョン、シネマズプラス等にコラムやインタビュー記事を寄稿している。
平成生まれ世代の胸を熱くする要素満載の学園ドラマが幕開け
「誰だ、テメェ!?」「そいつの担任だ」
これは令和の『ごくせん』だ。
フジテレビ系“金9”ドラマ『ビリオン×スクール』は、主演・山田涼介による圧巻のパフォーマンスで幕を開けた。山田が演じるのは、日本最大の財閥グループ企業「加賀美グループ」のCEOで、天才発明家でもある加賀美零。
X社のCEOイーロン・マスクを彷彿とさせる加賀美が自身の開発したAIスーツの性能を会見で自ら体現する。山田のキレッキレのダンスに、会場から火柱が上がる演出。近年稀に見る活気に満ちたスタートで、平成ドラマの雰囲気を感じた。それだけじゃない。初回の放送には平成生まれ世代の胸を熱くさせる要素が満載だった。
アイドル活動はもとより、俳優としての評価も高く、多数のドラマや映画に出演する山田。ドラマデビュー作は『探偵学園Q』(日本テレビ系、2006・2007)で、10代の頃は学園ドラマで主要生徒役を演じることが多かった。30代となった今も当時からあまりに容姿が変わらないので、生徒役でも違和感がなさそうだが、今回は人生初の教師役。だが、普通の教師ではない。
既述の通り、加賀美の本業は別にあり、ある目的を持って進学校である私立絵都学園に教師として赴任する。その目的とは、超高精度動的教育用AIプログラム“ティーチ”の開発。3Dホログラムで映し出されたティーチ(安達祐実)は、教師が抱える膨大な業務を効率的かつ効果的に行ってくれる近未来の教師だ。加賀美は自らティーチの指示通りに動き、その性能を試すために、身分を隠して学園の教師となった。