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見事な伏線回収…山田涼介”加賀美”のいじめへの言葉に救われたワケ。『ビリオン×スクール』第10話考察レビュー

text by 苫とり子

山田涼介主演のドラマ『ビリオン×スクール』(フジテレビ系)は、日本一の財閥系企業のトップである億万長者が、身分を隠して高校教師となり、生徒と様々な問題を通して成長する痛快・学園エンターテインメント。今回は、第10話のレビューをお届けする。(文・苫とり子)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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【著者プロフィール:苫とり子】

1995年、岡山県生まれ。東京在住。演劇経験を活かし、エンタメライターとしてReal Sound、WEBザテレビジョン、シネマズプラス等にコラムやインタビュー記事を寄稿している。

安達祐実が『3年A組』の菅田将暉役に変貌…?

『ビリオン×スクール』第10話 ©フジテレビ
『ビリオン×スクール』第10話 ©フジテレビ

 自身の過去と向き合うことで、長年こじれていた東堂親子の関係を修復させた加賀美零(山田涼介)。これでゼロ組全員を更生させることに成功したが、クラスの生徒たちはこれまで横暴に振る舞ってきた東堂雪美(大原梓)と城島佑(奥野壮)を素直に受け入れることができなかった。

 2人がいるなら文化祭には参加しないと多くの生徒が声を上げ、ゼロ組の空気は最悪。この問題を解決するため、加賀美はある驚きの行動に出る。

加賀美が「俺はそいつの担任だ」と詐欺グループから西谷翔(水沢林太郎)を救うシーンがあり、視聴者の間で平成の学園ドラマ『ごくせん』シリーズ(日本テレビ系)に似ていると話題になった『ビリオン×スクール』(フジテレビ系)。

第10話でも様々なパロディが見られ、その1つが教室をAI教師のティーチ(安達祐実)が占拠する場面だ。これは、菅田将暉演じる美術教師が生徒たちを人質に学校に立てこもる『3年A組 -今から皆さんは、人質です-』(日本テレビ系、2019)のパロディ。 「3年A組みたいだね!あれ?ってことは私が菅田将暉?」というティーチの直接的な台詞もあった。

ただ今回の場合はティーチが考えたある作戦に基づく体験型の演劇であり、加賀美と芹沢一花(木南晴夏)も了承済み。一方、お芝居とわかっていても戦々恐々としてしまうのは安達祐実の演技だ。

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