一花(木南晴夏)の愛情深さが浮き彫りに
もちろん、事なかれ主義の教師というのは学園ドラマではよくあるキャラクター設定だし、主人公がそんな教師たちをも変えていくというのがセオリーだ。
おそらく土橋や溝口も零から影響を受け、少しずつ成長していくのだろう。だけど、現段階ではダメ教師そのもので、そんな彼らがフザケていても、微笑ましいどころか嫌悪感すら覚えてしまう。今後、視聴者はどういう気持ちで職員室のシーンを見ればいいんだろう…と心配になってしまった。
かたや今回で好感度が爆上がりしたのが、芹沢一花(木南晴夏)だ。零の秘書兼ボディーガードで、自身も副担任として絵都学園に潜入中の一花。
最初は単なる零のストッパー役かと思いきや、意外にも真剣に生徒と向き合っている。印象的だったのは、ひめ香に「力になるっていうなら、先生がいじめを受けていたことにして自殺してくださいよ」と言われた時の表情。想像している以上に根深かかったひめ香の苦しみを突きつけられ、自分の甘さや無力さを痛感したような表情をしていた。
彼女が愛情深い人間であることは零への接し方からも伝わってくる。基本的には厳しく、雑に扱ってはいるが、時折心配そうな顔で零を見ている。
それは母親が病気がちで、寂しかった零の幼少期を知っているからなのだろう。そんな母親から零は「人には誰でも自分を一番大事にする権利がある」と教わった。