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松田元太の演技がみるみる上手くなっていく…いじめっこ役で光る個性とは? ドラマ『ビリオン×スクール』第3話考察レビュー

text by 苫とり子

山田涼介主演のドラマ『ビリオン×スクール』は、日本一の財閥系企業のトップである億万長者が、身分を隠して高校教師となり、生徒と様々な問題を通して成長する痛快・学園エンターテインメント。今回は、第3話のレビューをお届けする。(文・苫とり子)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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【著者プロフィール:苫とり子】

1995年、岡山県生まれ。東京在住。演劇経験を活かし、エンタメライターとしてReal Sound、WEBザテレビジョン、シネマズプラス等にコラムやインタビュー記事を寄稿している。

第3話では、零がスクールカーストに物申す!

ビリオン×スクール』第3話 ©フジテレビ
『ビリオン×スクール』第3話 ©フジテレビ

 ゼロ組内で起きていたいじめ問題を解決した加賀美零(山田涼介)と芹沢一花(木南晴夏)。梅野ひめ香(上坂樹里)をいじめていた、東堂雪美(大原梓)、松下リナ(倉沢杏菜)、城島佑(奥野壮)、紺野直斗(松田元太)の4人が停学となった。

 そんな矢先、生徒に順位をつけ、1軍から3軍までに仕分けした“スクールカースト表”が教室に張り出される。『ビリオン×スクール』(フジテレビ系)第3話では、零が昨今すっかり人々に定着したスクールカーストに物申した。

 生徒たちが容姿やコミュニケーション能力、運動神経などを基準に格付けされ、それによってクラス内での地位や権力が決まるスクールカースト。通常は目には見えないものであり、各々が暗黙の了解として受け取っていることが多い。

 それを可視化したのが、生徒の一人・田丸元(小泉光咲)製作のカースト表であり、加点減点リストだ。そこには「学校のトイレで大をする-10点」「国語の音読で感情を込める-7点」「担任と話しをする-20点」など、行動に伴うポイントが書かれている。

 きっと多くの人がくだらないと思うだろう。「成績も行いも悪い生徒がなぜか上に立つこともある摩訶不思議な制度か!」と零が小馬鹿にしてくれて、溜飲が下がる思いがした。だけど、学校が社会の全てになりがちな学生たちにとっては重大な問題なのだ。

 カースト表や加点減点リストが「わかりやすくていい!」と一部の生徒たちから賛同を得るのもわかる気がする。特にゼロ組の生徒たちはうめ香がいじめの標的から外れたと思って、次は自分が標的になるのではと怯えており、雪美たちが帰ってくるまでに少しでも順位を上げたいと考えていた。結果、互いの行動を監視しあうようになる。

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