ドラマ・バラエティでブレイク中
松田元太が好演
零はすぐさま“AI教師”ティーチ(安達祐実)に相談し、ゼロ組のカースト問題を解決する方法を得た。それは、それぞれのカースト間で交流を持たせるというもの。
考えた結果、零は映画オタクの生徒・鈴木司(柏木悠)に映画を撮らせ、映画祭に出品させようと思いつく。うめ香や西谷翔(水沢林太郎)ら数人の生徒が参加し、映画の撮影がスタート。
その頃、雪美たちは停学された腹いせに零を失脚させようと考えており、紺野直人(松田元太)に映画の撮影を妨害するように命じる。だが、直人と司はもともと共に映画を作る友人同士だった。
この第3話で特に印象的だったのは直人を演じる松田元太の演技だ。松田はTravis Japanのメンバーとして活動するかたわら、俳優業にも力を入れ、多数の作品に出演している。例えば、『結婚予定日』(MBS、2023)では大原櫻子とW主演を務め、クールでミステリアスなハイスペック男性を好演。
『東京タワー』(テレビ朝日系、2024)では、本作でも共演するMEGUMIが演じた、20歳以上も年上の主婦との危険な恋にのめり込んでいく大学生という難しい役どころに体当たりで挑んだ。
近年はバラエティなどで見せる天然ぶりで大ブレイク中の松田だが、与えられた役になりきる順応力の高さは抜群だ。感受性も豊かなのだろう。今回も一軍の雪美たちに無理して自分を合わせている直人の葛藤を陰影のある演技で表現した。
特に、司たちが作った映画のセットやデータを壊すため、夜中の学校に忍び込み、バットを手にした時。これを成し遂げなければ、雪美たちに仲間として認めてもらえないという恐怖や、司を裏切ってしまった後悔、カーストにこだわらず、やりたいことをやれている司への羨望や嫉妬など、様々な感情が渦巻く演技に心が打たれた。