山田が培ってきたキャリアがストーリーに厚みを出す
山田涼介×学園ドラマ、そう来たか! というのが初見の感想だ。
山田は10代の頃から様々な学園ドラマに出演してきた。2007年放送の連続ドラマ『探偵学園Q』(日本テレビ系)では、天草流役で連続ドラマ初出演。本作にも出演する志田未来、神木隆之介と共演した。山田が所属する事務所で脈々と受け継がれるドラマ『金田一少年の事件簿』(日本テレビ系)シリーズで金田一一役を演じたのに続き、連続ドラマ初主演作となった2010年1月期放送の『左目探偵EYE』(日本テレビ系)、そして映画初主演作は、2015年3月公開の映画『暗殺教室』。中学生の主人公・潮田渚役を21歳で演じた。
今作でも、零が担任を務めるのは3年0組。オープニングで生徒たちとウォーターガンを撃ち合うシーンは、どうしたって『暗殺教室』の潮田渚を思い出す。相棒の一花役の木南とはドラマ『セミオトコ』(テレビ朝日系、2019)で共演している。
今作ではCEOだが、御曹司や裕福な家庭の出身という点では、『カインとアベル』(フジテレビ系、2016)の高田優役や、『もみ消して冬〜わが家の問題なかったことに〜』(日本テレビ系、2018)北沢秀作役、『俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?』(テレビ朝日系、2022)の丸谷康介役、そして『王様に捧ぐ薬指』(TBS系、2023)新田東郷役…とコミカルからシリアスまでジャンルは違えど、御曹司たる気品に溢れる佇まいや、ビリオネアで無敵というドラマらしい設定に説得力を持たせられるのは山田ならでは。