山田版“型破りな教師”はどんな展開に?
“型破りな教師”といえば、かつて反町隆史やAKIRAが演じた『GTO』(カンテレ・フジテレビ系)の鬼塚英吉を彷彿とさせる。山田との関わりはないが『ごくせん』シリーズ(日本テレビ系)のヤンクミも同じカテゴリだろう。
昭和~平成を代表する『金八先生』(TBS系、1979~2011)のような熱血さとは異なり、現代ならではのAIを盛り込んだ異業種からやってきた教師だけに生徒との距離感も新鮮。学校に限ったことではないが、組織にしがみついて上手に立ち回る必要もない、そんな余裕も清々しい。暴力で歯向かう生徒に対しては、AIスーツで応じてみせる描き方も巧みだ。
かつては生徒の事情を探って、向き合って、説得して…と果てしない時間や手間をかけていたところを、AIやIT技術を活用してサクサクと状況を把握(ビリオネアならではの財力を使った解決もあるが)。問題解決に向けて省けるところは省きつつも、生徒の投げかけにイエスorノーの答えをちゃんと返し、生徒を危険から守る教師らしい振る舞い(倒れそうなロッカーを片手で支えて)も、みせる。
AI教師の導入を目指す零だが、最後は教師ではなく人として話をしているのが印象的で、説教ではない導き方にそこはかとなくアイドルらしさを感じ、少しトーンを落とした声には心に染み入るような説得力がある。
ネコ型ロボットが繰り出すアイテムのように、様々なテクノロジーと特権、お金を使ってAI教師を手がける。第1話の中盤で、父親(市村正親)によって学校に行ったことがない・行かせてもらえなかったという零の過去が明かされたが、そんな彼がAI教師の開発を進めるのにはどんな理由があるのか。そして母親との関係は。
山田版、型破りな教師が今後どんなふうに描かれるのか注目していきたい。
(文・柚月裕実)
【関連記事】
【写真】山田涼介が”アイドル&俳優”の顔を使い分ける…表情を存分に堪能できる劇中カットはこちら。ドラマ『ビリオン×スクール』劇中カット一覧
山田涼介の“生の反応”を楽しむ…視聴者を釘付けにするライブ感の秘密とは? ドラマ『ビリオン×スクール』第2話考察レビュー
山田涼介の学園モノにハズレなし…平成生まれ世代を歓喜させたサプライズとは?『ビリオン×スクール』第1話考察レビュー