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まっ白なドクター・キリコが体現する「精神性」

ドラマ『ブラック・ジャック』第1話 ©テレビ朝日・東映
ドラマ『ブラック・ジャック』第1話 ©テレビ朝日・東映

 マンガにも登場する人気キャラクター、ドクター・キリコ。マンガでは元軍医で、その経験から、死の選択肢(安楽死)も患者に用意する、ブラック・ジャックのライバル的存在である。

 ドラマでは石橋静河が演じていた。目のあざを隠す眼帯、肌を極力隠した白い装束はどこか包帯を思い起させ、安楽死を請け負う彼女もまた、何か深く傷ついているイメージ。あまりにも患者への共感が強い彼女は、えみ子(松本まりか)が自分の心と対峙しているようで、トラウマと希望両方の具現化のように見えた。

 ちなみに、彼女が車いすに乗った白髪の老人を安楽死させるシーンがチラッと映ったが、もしかして、あの老人がドクター・キリコで、石橋静河さん演じるキリコは2代目なのかもしれない(マンガでは、キリコには妹のユリがいる)…と思ったりもした。

 私の想像は当たらない。が、続編があれば、もしかして、ドラマなりの、女性キリコ誕生のエピソードが描かれるかもしれない。観たい。

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