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期待を超える初回の面白さ…なぜ二宮和也の演技は見る者を引き込むのか? 『ブラックペアン シーズン2』第1話考察レビュー

二宮和也主演の日曜劇場『ブラックペアン シーズン2』(TBS系)が7月7日(日)より放送がスタートした。前作から6年後を舞台に、渡海征司郎と瓜二つの顔をした”悪魔”のような世界的天才外科医・天城雪彦が登場した。今回は第1話の物語を振り返るレビューをお届け。(文・あまのさき)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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【著者プロフィール:あまのさき】

アパレル、広告代理店、エンタメ雑誌の編集などを経験。ドラマや邦画、旅行、スポーツが好き。

二宮和也が前作とは別人”天城雪彦”を怪演

日曜劇場『ブラックぺアン シーズン2』(C)TBS
日曜劇場『ブラックぺアン シーズン2』(C)TBS

 『ブラックペアン』が6年ぶりに帰ってきた! 世良(竹内涼真)、花房(葵わかな)、猫田(趣里)、高階(小泉孝太郎)、黒崎(橋本さとし)、そして佐伯(内野聖陽)…と、懐かしい面々に嫌でもテンションが上がる。

 本作は海堂尊による小説「ブレイズメス1990」、「リジエセンター1991」(講談社)を原作とし、2018年に放送されたドラマ『ブラックペアン』(TBS系)から6年後の世界。前作で渡海征四郎を演じた二宮和也は今回、フランス語で“ディアブル=悪魔”という異名を持つ外科医・天城雪彦を演じる。

 6年という時間は続編をやるにしてはかなり長い。だが、世良が渡海のようになりたいと努力し仮眠室に棲みつくまでになっていたり、佐伯が病院長に就任しさらなる高みを目指していたりすることに説得力を持たせるには、ちょうどいいタイミングなのかもしれない。

 昨日放送された第1話では、新キャラクター・天城の人物像がわかりやすく描かれた。

 佐伯の命令で、世良は天城に手紙を渡すべくオーストラリアへ飛ぶ。その途中、天城を探していたバク・ソヒョン(チェ・ジウ)、ミンジェ(キム・ムジュン)親子と知り合う。ソヒョンは病に侵されており、その手術ができるのは天城だけだという。

 なんとかして天城を見つけた世良。佐伯からの手紙はあっさり拒否されたものの、ソヒョンの手術については“賭け”をして自分に勝つことを条件に引き受けることを承諾した。掛け金は全財産の半分。だが、ソヒョンは賭けに負けてしまい、世良は命を金と運に任せる天城のやり方に激怒する。それに対し天城は言うのだ、「僕は悪魔だよ。神に愛されたね」、と。うっすらと笑うその表情(そして一人称“僕”)と、世界に1人しかいない圧倒的天才を前にしたときの無力感に身体の力が抜けていくような感覚になった。

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