両極端な二宮和也を同時に味わう贅沢回…ラストの”匂わせ”の意味とは? 『ブラックペアン シーズン2』第6話考察レビュー
text by あまのさき
二宮和也主演の日曜劇場『ブラックペアン シーズン2』(TBS系)が放送中だ。前作から6年後を舞台に、東城大学医学部付属病院に現れた、”悪魔”のような世界的天才外科医・天城雪彦の活躍を描く。今回は、第6話の物語を振り返るレビューをお届けする。(文・あまのさき)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:あまのさき】
アパレル、広告代理店、エンタメ雑誌の編集などを経験。ドラマや邦画、旅行、スポーツが好き。
渡海&猫田の師弟関係に
放送休止を挟んだ『ブラックペアン』(TBS系)第6話では、前作からのファンも多いであろう猫田(趣里)の過去が描かれた。
8年前に、佐伯(内野聖陽)とともに日本医学会会長の座を争っている菅井(段田安則)が在籍する維新大で勤務していたという猫田。ところが、そこで看護師には認められていない医療行為をしたことで、辞職を余儀なくされていた。
やむを得なかったことではあるようだ。猫田があそこで縫合をしていなかったら、きっと本当に患者は命を落としてしまっていたのだろう。だが、残念ながら物事にはルールがあるし、命を扱う現場だからこそ、それはより厳重に守られなければならない。
結果的には患者を救ったかもしれない行為を「殺しかけた」と言われるのは複雑だったことだろう。ルールの重要性は頭では理解できても、自分だけが悪者になってしまうことには理不尽さを感じたに違いない。猫田のなかに生まれた悔しさを思うとやりきれない気持ちになる。
猫田は、かねてからオペ看としてのスキルを買っていた渡海(二宮和也)に拾われる格好で東城大にやってくることになった。