お金で買われる命…天城たちの力により形成逆転!?
日曜劇場『ブラックぺアン シーズン2』第7話より©TBS
菅井の提案により、上杉の手術は選挙会場に中継されることとなった。天城を金で買収した菅井たちは、手術の失敗と、美咲の入れ知恵でセキュリティを強化したエルカノを持ち込んだことで余裕の表情で会長選を迎える。
人の命がお金や権利の道具にされてはたまらない。天城が買収されたフリをしているにしても、菅井たちの仕組んだことをどこまで把握しているのかもわからなければ、反撃のしようがあるのかもよくわからない。
ましてや東城大側についていたかに思われた美咲まで、維新大のテーブルに座っている。佐伯は味方がいない戦場に、たった1人で武器も持たずに乗り込んでいるような状況だ。一体どうなってしまうのか、と、手に汗握りながら事態を見守っていた視聴者は多いことだろう。
手術中、天城のミスにより上杉の心臓から出血。万事休すかに思われたが、天城も佐伯も美咲も、そして江尻も、菅井や歳弘より上手だった。
ミスにより2か所同時のダイレクトアナストモーシスが必要となった上杉。そこで、エルカノのシステムを用い、佐伯が会長選の会場から遠隔で手術を行うことになった。幸い、エルカノには天城の右手の動きは学習済みだ。
さらに、歳弘は大きな赤字を抱えており、新会社も中国に利権を渡して菅井を出し抜こうとしていることまで調べ上げていた。形勢逆転。権力とお金に目がくらんだ菅井と歳弘を、人を助けたいという気持ちの強い天城たちが鮮やかに交わしていった。
特に、離島に住んでいたことで満足な治療を受けられず弟を亡くした経験のある美咲の執念は凄まじかった。なすべきことのためなら土下座も厭わず、敵陣に潜伏する。エルカノへの期待を語ったときの純粋な涙の美しさとは対照的な策士ぶりに頭が下がる思いがした。