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「大空の弟」初披露の12月7日は神回!

趣里、連続テレビ小説『ブギウギ』©NHK
趣里連続テレビ小説ブギウギ©NHK

12月7日、茨田りつ子(菊地凛子)との合同演奏会で、初披露するシーンが放送された。

なんと15分の放送時間のうち、ほとんどが歌唱シーン。これは朝ドラでは異例のことだという。

けれどこれぞ「ブギウギ」、山ほどのセリフ以上に、六郎を失った底知れぬ喪失感と、戦争のむなしさ、それに負けないように生きる力を奮い立たせる必死さが、これでもかというほど描かれていた。

涙と鼻水を流しながら、声を震わせ歌うスズ子。客席には、六郎が愛した亀が入った箱を抱きしめながら、下唇を出し、泣く梅吉。そして、一度は泣き崩れるが、羽鳥の「福来君、しっかりしなさい」という一言と、客席に六郎の幻を見ることで、再び歌う決意をし、立ち上がるスズ子――。これ以上ないくらい、切ない絶望からの脱出の瞬間であった。

三尺四方内での歌唱も、魂の叫びに変わる。スズ子が片腕を振り回し、マイクに食らいつくように歌う「ラッパと娘」からあふれ出る、エネルギーのすごさ! そこに「カカシみたいなワテ」はどこにもいなかった。

演出の福井充広氏のインタビュー記事によれば、オーディションでは、趣里さんの歌声は、合格点ギリギリのラインだったそうだが、今は「280点くらい。いや、もっとかもしれない」と大絶賛している。

いやはや、限界値なしの伸びしろ! 今後は「東京ブギウギ」「買い物ブギ」など、さらなる大ヒット曲が登場する。趣里の歌声に、まだまだ何度も心を震わせることができそうだ。ワクワクが止まらない。

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