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錦戸亮地上波5年ぶりの出演

錦戸亮Getty Images

毎回、個性豊かな新キャラやゲスト俳優が登場し、視聴者を笑いの渦に巻き込むふてほど。

第5話では、2019年に所属事務所を退所してからおよそ5年ぶりに地上波ドラマに登場した錦戸亮が話題をさらった。錦戸は純子の結婚相手で、若かりし頃の犬島ゆずる役で登場。ディスコではアイドル現役時代を思わせるキレキレのダンス、お馴染みのミュージカルシーンでは、美声を披露した。

ディスコの黒服を演じる錦戸は、純子の隣でやっかんできた女性の顔にシャンパンをぶっかけると「うるせえ、何がロゼだ。VIPだからってでけえツラする女は紅ショウガの汁でもすすってろ」という、不適切にもほどがあるセリフをイキイキと発していた。

華のある佇まいと、鍛えられた演技力を持つ錦戸の出演は多くのファンが待ち望んでいただろう。だがやはり今回の錦戸の出演には、旧ジャニーズの圧力問題を考えずにはいられない。

これまで月9で主演を務める実力がありながらも、退所後は5年も地上波のドラマに出られない不自然な状況が続いていた。錦戸に限らず旧ジャニーズを退所したタレントは、こうした不当な扱いを受けていた。

だが今回、暗黙の了解になっている芸能界のイヤな空気に、知らん顔で錦戸亮を起用するという最高にスカッとする展開を見せつけてくれた”ふてほど”には拍手を送りたい。

これまで難しいテーマを扱うことで物議をかもす本作だったが、今回ばかりはその空気の読まなさに感謝したい。

というか、視聴者は芸能界の圧力なんてどうでも良いのだ。今回の錦戸の出演によって、芸能界で甘い汁をすすりたいだけのお偉いさんがたに“見せられる”だけの時代が終わることを感じた。

”ふてほど”は、我々に新しい時代を見せてくれるドラマになるのではないだろうか。そして我々視聴者は、愚直に推しを応援するまでだ。これに続いて、いらない圧力、つまらないしがらみから解放された良い作品が作られていくことを願う。

そして次回、第6回の放送ではファーストサマーウイカが登場する。彼女は宮藤官九郎脚本ドラマ『木更津キャッツアイ』(2002、TBS系)や、大人計画の舞台に影響を受けたことで女優を志し、33歳にして憧れのクドカンドラマへの出演が決まったという。

毎回、視聴者の想像を超えるゲスト俳優の登場に、今後も期待が高まる!

(文・野原まりこ)

金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』TBS系毎週金曜よる10時放送中

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