目標は「甲子園出場」
学校に目を向けると、犬塚(小日向文世)と、校長の丹羽(小泉孝太郎)は、南雲の監督復帰に不快感を露にする。「もう一度監督をやらせてください」と南雲が頭を下げるが、犬塚は「どんだけふざけたこと言ったか分かってるの?」と言い放ち、丹羽も攻撃的な視線を南雲に向ける。
それに対して、罪の意識を感じながらも、南雲は「もう一度、彼らと前を向いて生きていきたいんです」と懇願し、「もう一度、チャンスをください」と頭を下げる。赴任してきた当時から南雲をそばで見てきた横田も擁護し、丹羽を説得する。
ここで丹羽は南雲に1つの条件を突き付ける。それは次の夏の大会で「ベスト8」というものだった。対して南雲は「優勝します」と堂々と宣言してみせる。
そしてその思いを、選手たちとも共有し、目標を「甲子園出場」と設定、再びナインは一丸となる。楡も野球部に復帰し、猛練習にも積極的に取り組む。ハードな練習試合を重ね、着々と強化が進み、一方で、勉学面でも後れを取らないよう、南雲家で自習する選手たち。
そして年が明け、2018年。春季大会で16強入りするなど、徐々に結果が見え始める。4月、新入生の中にも有望な選手が入部し、戦力も底上げされる。
迎えた夏の大会、越山ナインには自信が芽生えていた。それは、どこにも負けない練習量に裏打ちされたものだった。そこには、サポートした美香や、部員の父兄などの後押しもあったことも忘れてはならない。