小芝風花と大島優子のバディの相性は?
1話を見て印象的だったのは桜の突っ走りっぷりだ。上司の指示や言いつけを守らず、勝手に聞き込みなどを行うのは、社会人として、特に公務員としてはなかなか突飛なように思える。だが、小芝風花演じる桜を見ていると、不思議と不快感は抱かない。
それは彼女の瞳に強い信念のようなものが宿っているように見えるからだ。「身元不明遺体を家族や恋人の元へ帰したい」という意志が起因しての動きであることがその目から伝わってくるため、彼女の行動を素直に応援することができるのだ。
また、桜のバランスを取る存在として、大島優子演じる真の存在も際立つ。2人は同期だが、真は桜よりも10歳年上だ。性格も趣味も反対で、天真爛漫な桜に対し、真はクールで冷静沈着なタイプ。
実年齢と同じ35歳の女性を演じる大島は、「動」が小芝だとすれば、「静」としてどっしりと腰を据えて相手の話を聞く姿が見受けられる。
桜も真も、過去に何らかの事情を抱えている様子だが、真の立場は、今回の妻側に近いのだろうか。気持ちが理解できる分、発する言葉の一つ一つが、妻に届いているのがしっかりと感じられた。物語後半、真が富田の妻から真相に迫る重要な話を聞き出すことになるのだが、どこか風格さえ漂うその姿を見れば、ポロポロと話し出してしまうのも納得だ。