ヨルシカの主題歌「忘れてください」が沁みる…。
バディものとして、2人の掛け合いも見ものだ。桜は10歳年上の真を「まこっちゃん」と呼び、タメ口で話す。言ってしまえば馴れ馴れしい。真の方もそんな桜の態度に若干のうざったさを感じていながらも、動じずに突っ込みやフォローを入れる。深刻そうな顔で話し合っているかと思えば、「茶番」としてすぐに会話に終止符を打つ。テンポの良い会話劇は観ていて気持ちが良い。
一方で、前述したように、彼女たちはともにまだ明かされていない過去を持っており、今後どのように向き合っていくかも見守っていきたいところだ。
ドラマにはミステリー要素も含まれており、1話ラストでは、富田がなぜ死ぬことになったのかが明らかにされる。だが、客観的な事実から状況を予想することはできても、亡くなった人が実際に何を考えていたのかを、正確に知ることはできない。富田の妻が真相を知らされても、本当の意味でスッキリすることは出来ないだろう。
それでも、2人は彼女に寄り添い、真は「あなたなら私たちよりずっとわかるはずです、彼の思いを」と告げる。それは、傷ついた彼女はもちろん、感情移入する我々視聴者の胸にも響いてくる。
決して明るいストーリーではないが、見終わった後にはポジティブな気持ちを持てるラストだった。主題歌であるヨルシカの「忘れてください」が、傷ついた人の心を温かく包み込んでくれたように思えた。
この温かみのある物語の行方を、一緒に見守りたい。
(文・まっつ)
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