ホーム » 投稿 » ドラマ » シリアスとコミカルのバランスが抜群…『GO HOME 警視庁身元不明人相談室』が他のドラマとは一味違うワケ。考察レビュー » Page 2

女性バディものは名作揃い

『GO HOME~警視庁身元不明人相談室~』第3話 ©日本テレビ
『GO HOME~警視庁身元不明人相談室~』第3話 ©日本テレビ

「亡くなった人にも心がある」というのが主人公である桜の言い分であり、彼女は死者の声に耳を傾け、そのメッセージを遺された関係者に届ける。人はいつ、どこで、どんな状態で最期を迎えるかわからない。

 大切な人に何かを伝えたくても、誰かに誤解されたままだったとしても、死んでしまったらどうすることもできないのが現実だ。そんな自分の声を桜のように代弁してくれる人がいたら…と思わずにはいられない。

 一方で、亡くなった人への思いが強すぎる故に、捜査官としての役割を逸脱してしまいがちな桜のストッパー的な存在となっているのが真だ。本作は10歳離れた同期である桜と真のやりとりも大きな見どころの一つであり、バディドラマとしても楽しむことができる。

 バディドラマといえば、『あぶない刑事』(日本テレビ系)や『相棒』(テレビ朝日系)、『ガリレオ』(フジテレビ系)、『MIU404』(TBS系、2020)など、男性同士あるいは異性コンビが多く、女性同士のコンビが活躍するバディドラマは案外少ない。
 
 ただ、観月ありさ×松下由樹の『ナースのお仕事』(フジテレビ系)や、戸田恵梨香×永野芽郁の『ハコヅメ』(日本テレビ系、2021)をはじめ、日本の女性バディものは名作揃いだ。

1 2 3 4
error: Content is protected !!