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吉高由里子、こんなキャラだっけ…? ”大河らしくない演出”の評価は? NHKドラマ『光る君へ』第11話考察&感想レビュー

text by 苫とり子

吉高由里子が主演を務める大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合)。平安時代中期を舞台に紫式部の生涯を描く。一条天皇の即位により、右大臣家が実権を握る反面、まひろの父・為時は官職を失うことに…。今回は、まひろと道長の心境の変化を中心に第11話の内容を振り返る。(文・苫とり子)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価】

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【著者プロフィール:苫とり子】

1995年、岡山県生まれ。東京在住。演劇経験を活かし、エンタメライターとしてReal Sound、WEBザテレビジョン、シネマズプラス等にコラムやインタビュー記事を寄稿している。

一条天皇の即位で実権を握る右大臣家

『光る君へ』第11話より ©NHK
光る君へ第11話より ©NHK

兼家(段田安則)が張り巡らせた策略により、退位・出家させられた花山天皇(本郷奏多)。兼家の孫・一条天皇(高木波瑠)が即位すると、一族は栄華を極めていく。

天皇の外祖父として内裏で絶大な権力を得た兼家は、道隆(井浦新)、道兼(玉置玲央)、道長(柄本佑)ら息子たちを要職に就ける一方、花山天皇に忠誠を尽くした式部丞・蔵人の為時(岸谷五朗)を解任。

娘であるまひろ(吉高由里子)は左大臣家の娘・倫子(黒木華)に父が復職できるよう口添えを頼むが、摂政が決めたことは、それすなわち帝の意思であり、覆すことはできないと断られてしまう。

それでも諦めきれないまひろは兼家に直訴するも、間者を辞めたいと言ったのは為時の方であり、「一度自分に背いた者に情をかけることはしない」とあえなく追い返されてしまうのだった。

道長は東三条殿から去るまひろの姿をこっそりと眺める。そんな中で行われた一条天皇の即位式当日、玉座に子供の生首が置かれる事件が発生。内裏の警備をしていた道長の冷静な対処により、即位式は何事もなく執り行われる。父の期待に沿う働きぶりを見せた道長は五位蔵人に昇進した。

一方、官職を失った為時の代わりに家計を支えようと、下女に暇を出し、自ら家事や畑仕事に精を出すまひろ。そんな彼女のもとに、道長から「会いたい」という手紙が届く――。

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