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因縁の相手がなぜ愛されキャラに? 玉置玲央「道兼ロス」続出のワケ。 NHK大河ドラマ『光る君へ』第18話考察レビュー

text by 苫とり子

吉高由里子が主演を務める大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合)。平安時代中期を舞台に紫式部の生涯を描く。道隆の死後、内裏のあり方を変えようと奮闘する詮子の訴えにより、一条天皇が道長に内覧宣旨を下す。今回は、第18話の物語を振り返るレビューをお届けする。(文・苫とり子)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 感想】

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【著者プロフィール:苫とり子】

1995年、岡山県生まれ。東京在住。演劇経験を活かし、エンタメライターとしてReal Sound、WEBザテレビジョン、シネマズプラス等にコラムやインタビュー記事を寄稿している。

道兼の死後、政権の頂に立つ道長

『光る君へ』第18話より ©NHK
光る君へ第18話より ©NHK

道隆(井浦新)の死後から17日後、一条天皇(塩野瑛久)は道兼(玉置玲央)を次の関白とする詔を下す。右大臣を差し置いて、内大臣の伊周(三浦翔平)を関白に任命すれば、公卿たちの不満が一気に高まると判断してのことだった。

道兼は道長(柄本佑)を右大臣に任命し、父である兼家(段田安則)を驚かせるような良き政をしたいと奮起する。だが、関白就任の日に道兼は倒れ、わずか七日後にこの世を去るのだった。死因は疫病とみられ、伊周を除く大納言以上の公卿もひと月の間に死に絶える。

伊周はこれをチャンスと捉え、公卿たちに取り入る。一条天皇もこれで堂々と伊周を関白に任命できると思っていた。しかし、母である詮子(吉田羊)に説得され、一条天皇は伊周ではなく道長に内覧宣旨を下す。関白も左大臣もいない今、内覧かつ、右大臣を拝命した道長は政権の頂きに立ったも同然だった。

心を新たにするため、まひろ(吉高由里子)との思い出の場所である廃邸を訪れた道長。すると、そこにはまひろの姿が。二人はしばし見つめ合った後、言葉も交わさずに別れる。

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