吉高由里子との修羅場シーンが最高だった。松下洸平が”周明”役に完璧にハマったワケ。大河ドラマ『光る君へ』第24話レビュー
text by 苫とり子
吉高由里子が主演を務める大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合)。平安時代中期を舞台に紫式部の生涯を描く。まひろは宣孝に求婚され、周明にも一緒に栄に行くことを誘われる。しかし、周明はまひろに嘘を見抜かれ、自分の本当の恋心に気が付く。今回は、第24話の物語を振り返るレビューをお届けする。(文・苫とり子)
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【著者プロフィール:苫とり子】
1995年、岡山県生まれ。東京在住。演劇経験を活かし、エンタメライターとしてReal Sound、WEBザテレビジョン、シネマズプラス等にコラムやインタビュー記事を寄稿している。
宣孝から求婚されるもまひろの心に残る道長
宣孝(佐々木蔵之介)から求婚されたまひろ(吉高由里子)。さらには、周明(松下洸平)からも一緒に宋へ行こうと誘われる。だが、まひろの心には未だ道長(柄本佑)がいた。
その頃、道長は病に伏した詮子(吉田羊)のため、安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)に邪気払いを頼む。一条天皇(塩野瑛久)も大赦の詔を下し、配流となっていた伊周と隆家兄弟を都に召喚した。
その甲斐もあって回復した詮子の見舞いに訪れた一条天皇。定子(高畑充希)を内裏に呼び戻そうとしていることを告げ、詮子は道長に一条天皇の願いを叶えてやってほしいと懇願する。だが、すでに出家した中宮を内裏に戻すことは前例のないことであり、公卿たちの反発は避けられない。
頭を悩ませる道長だったが、行成(渡辺大知)の機転で帝は定子と生まれたばかりの皇女と会えることになる。一条天皇は政務もなおざりに定子と逢瀬を重ね、宮中では批判の声が相次いだ。
一方、越前では朱仁聡(浩歌)が為時(岸谷五朗)に、日本との公の交易が認められない限り、宋の品は二度と入ってこないと脅しをかける。一条天皇は公の交易を認めようとするが、越前と都は近く、万一にも宋の軍が攻め入ったらひとたまりもないとこれを却下。為時に、様子を見ながら時間を稼ぐようにと手紙を送る。