すぐさま周明の嘘を見抜くまひろの聡明さ
幼い頃から知っている宣孝と、出会ったばかりの周明。同時に2人の男性から言い寄られ、思わぬモテ期に困惑するまひろ。だが、周明の真の目的は日本と宋の交易を実現することであり、そのために色仕掛けでまひろを動かそうとしていたのだ。
普段はミステリアスでどこか儚げなのに、まひろにだけは無防備な笑顔を見せる周明。かと思えば、色気たっぷりに「早く一緒に宋へ行きたい」とまひろを抱きしめる。きっと同じことをされたら殆どの女性が落ちるだろう。
けれど、さすがは“平安のおもしれー女”。まひろはすぐさま周明の嘘を見抜く。周明は色仕掛けが効かないことを悟ると、陶器の破片をまひろの喉元に突きつけ道長へ文を書くように迫った。さらには「書かねば、お前を殺して俺も死ぬ」と脅すもまひろは屈せず、「死という言葉をみだりに使わないで」と静かな怒りを滲ませる。
周明は諦めてまひろを解放。朱に「入り込めませんでした。あの女の心に」と漏らすと、「お前の心の中からは消え去るとよいな」と言われ、まひろへの恋心を自覚した。卑劣なロマンス詐欺師になろうとしたが、なりきれなかった男、周明。たった数話の出演となったが、松下洸平は周明が持つ多面的な顔を見せてくれた。