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”まひろ”が夫にブチ切れ…夫婦喧嘩で垣間見えた黒木華”倫子”の格とは? NHK大河ドラマ『光る君へ』第26話考察レビュー

text by 苫とり子

吉高由里子が主演を務める大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合)。平安時代中期を舞台に紫式部の生涯を描く。相次ぐ天変地異が京を襲う中、道長は治めるために娘・彰子を入内させることを決意する。一方、まひろは夫となった宣孝との夫婦関係に悩まされることに…。今回は、第26話の物語を振り返るレビューをお届けする。(文・苫とり子)

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【著者プロフィール:苫とり子】

1995年、岡山県生まれ。東京在住。演劇経験を活かし、エンタメライターとしてReal Sound、WEBザテレビジョン、シネマズプラス等にコラムやインタビュー記事を寄稿している。

道長が娘・彰子を『いけにえの姫』に入内させることを決断

『光る君へ』第26話より ©NHK
『光る君へ』第26話より ©NHK

 安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)が予言した通り、長徳四年の都では災害が相次ぐ。鴨川の大洪水に続く大地震で多くの命が失われた。晴明は、定子(高畑充希)に現を抜かして職務がおろそかになっている一条天皇(塩野瑛久)の心の乱れがおさまれば、天変地異もおさまるという。

 それには道長(柄本佑)が姫君を妻として差し出すほかないと告げる晴明。しかし、道長の一の姫・彰子(見上愛)はまだ幼く、引っ込み思案で口数も少ない。娘の幸せを願う道長は当初こそ晴明の提案を拒むも、女院である姉・詮子(吉田羊)に説得される。

 倫子(黒木華)は断固として反対するが、定子が一条天皇の皇子を孕み、もう後には引けなくなった。最終的には倫子も腹を括り、彰子の入内が決定。道長は裳着の儀式を盛大に執り行うことで、彰子の入内を公のものとした。

 一方、まひろ(吉高由里子)は、夫となった宣孝(佐々木蔵之介)の財で災害の被害を受けた家を修繕し、生計を立てていた。当初は仲睦まじく過ごしていた二人だが、徐々に綻びが生じる。そんなある日、弟の惟規(高杉真宙)から宣孝が清水の市で若い女性に反物を買ってあげていたという報告を受けるまひろ。後日、売り言葉に買い言葉で二人はぶつかり、宣孝の足はまひろから遠のいてしまう。

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