無神経さが目立つ宣孝と潔癖なまひろ
一方、まひろは最初こそラブラブな新婚生活を送っていたが、徐々に宣孝の無神経さが気になり始める。大水と地震から生き残った子供たちにまひろは食べ物を振舞うが、宣孝は「汚らわしい」と彼らを一瞥した。さらには聡明な妻を持ったことを自慢するため、まひろから送られてきた手紙を他の女性に見せびらかしていることも明らかに。その上、自分よりも年下の女性に入れ込んでいる疑惑も浮上し、まひろは不快さをあらわにする。
たしかに宣孝の言動はデリカシーがなさすぎる。しかし、その大雑把な性格に心の安寧を見出し、道長を忘れるため、結婚というものを経験するために、ある意味利用したのはまひろだ。宣孝が色好みなのはまひろもわかっていたはずだし、為時(岸谷五朗)も口すっぱく忠告したはず。だが、理解しているからといって納得できるかといったら、それはまた違う話なのだろう。まひろの苛立ちは単なる嫉妬というより、宣孝への軽蔑に思える。為時が「まひろは潔癖だから」と言っていたのもそういう意味なのかもしれない。
軟派な態度はともかく最大限歩み寄ろうとしている宣孝を全力で拒絶するまひろ。倫子と比較した時に、少しまひろに対して幼い印象を受けてしまった。だが、最終的には反省し、宣孝のお通いが戻るようにと石山寺へ参拝に行ったまひろ。そこで彼女は道長と再会を果たす。夫婦仲が微妙なタイミングでの元彼登場。これは恋が再熱しそうな予感がする。
(文・苫とり子)
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