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タイトル「二人の才女」が意味するところ

『光る君へ』第6話より ©NHK
光る君へ第6話より ©NHK

『光る君へ』第6話のタイトルは「二人の才女」。この物語における才女はまひろとききょうだけではない。兼家の娘・詮子(吉田羊)は夫である円融天皇(坂東巳之助)に毒を盛るよう指示した父を見限り、そのライバルである雅信と裏で手を結ぶ。

一度も顔を突き合わせたことはないが、詮子とまひろは大事なものを奪われた者同士(円融天皇は亡くなっていないが、詮子は円満な夫婦生活を失った)。どちらも兼家の横暴を止めるため、左大臣家を拠り所としている。表立って政治争いをしているのは男たちだが、女には女の戦いがあるのだ。

左大臣家の集いで、身分の高い姫君たちとまひろをうまい具合にまとめている倫子も才女と言えるだろう。最初は高飛車に見えた倫子だが、いつも無理して笑っているまひろをさりげなく気遣うなど、誰よりも周りが見えている。

「楽して生きるのが苦手」と言うまひろ に、「苦手なことを克服するのも大変ですから、苦手は苦手ということで参りましょうか」 という倫子の返答にも彼女のたおやかさを感じた。

同じ陽キャでもききょうには引き気味だったまひろが、倫子には心を許しているのはこういうところなのだろう。芯は強いが、おおらかさがあり、誰にでも柔軟に接することができる。まひろと同じく、すっかり倫子のファンになってしまった。

そんな倫子と道長の縁談話がついに浮上。次週は道長が参加する球技・打きゅうに、まひろと倫子が見物に行く。倫子は道長にどんな反応を示すのか、注目が集まる。

(文・苫とり子)

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